インコの命に関わるそのう炎とは?臭いと吐き戻しでわかる!症状・治療・予防を詳しく説明

インコ・横顔

はじめに

ある日、たった5時間の外出から帰ると、元気だった羽衣セキセイインコのポンパが翼を広げ、苦しそうに呼吸をしていま

した。

後から獣医師に言われた言葉は

「あと少し遅かったら危なかったですよ」

でした。

※この記事は数年前に書いた闘病記を加筆・修正したものです。ポンパはこの時のそのう炎を乗り越え、その後しばらく元気に過ごしましたが、現在は別の病気で虹の橋を渡っています。この記録が、同じように不安を抱える飼い主さんと、小さな命を守るきっかけになれば幸いです。

この記事では・・・

・そのう炎を繰り返した原因

・病院で教わった発情対策

・70日間の闘病記録

・再発防止のために実践していること

を実体験をもとにまとめています。

⚠️こんな症状はすぐ病院へ

✅ 口を開けて呼吸している

✅ 羽を膨らませたまま動かない

✅ 止まり木から降りる

✅ 嘔吐する

✅ 食べない

✅ 糞が減る

症  状

⚫︎午後2時頃、翼を広げて脇を広げて息が荒く口をパクパクとしている

⚫︎体を震わせて羽を膨らませ松ぼっくりの様に丸く膨らんでいる

⚫︎止まり木からほとんど動かず、じっとしている

⚫︎くちばしでケージに捕まり止まり木から降りている、もしくはケージの隅にいて辛そうにして動かない

ケージの様子

・ケージ下に敷いてある紙でいつも遊んでいるが、噛み切られた紙が少なく遊んだ形跡がない

・いつもとかわりのないフンの形状だったが餌は下に落ちていない事からあまり食べていない様子
(具合が悪くなると食欲が落ちるため大体2、3日前から糞が減ることもある)

・エアコンをつけており室温は26.5度くらいだった

既往歴

ポンパは約2か月おきにそのう炎を繰り返していました。

薬を2週間飲むと回復するものの、しばらくすると再発。

それが約1年間続いていました。

病院探し

電話をかけても

「鳥は専門ではありません。」

「今日は休診です。」

そんな返事ばかり。

肩で息をしながら苦しそうなポンパを見ていることしかできず、焦りで手が震えました。

その時は「間に合ってほしい」という気持ちしかありませんでした。

問診・検査

 

お出かけ用ケージ

診察内容

・問診

・体重測定

・触診

・そのう液検査

・糞便検査

が行われました。

先生は検査をしながら、顕微鏡の映像をモニターで見せて説明してくれました。

検査でわかったこと

そのう液は本来サラサラしていますが、ポンパのそのう液は泡立ち、粘りがありました。

顕微鏡で確認すると、動きの速い細菌が見られ、糞便検査では日和見感染も確認されました。

診断結果

『発情による慢性そのう炎』

何度もそのう炎を繰り返していた原因は、細菌だけではありませんでした。

原因は、慢性的な発情

私はこの時初めて知りました。

先生からは、

「発情を繰り返すことで吐き戻しが増え、そのう炎を繰り返し、免疫が低下して細菌感染も起きています」

と説明を受けました。

そして、

発情を抑制することがそのう炎の発症を少なくするので、なるべく発情をさせないことが重要

「これからは発情をできるだけ抑えることが大切です」

と言われ、発情を防ぐためのポイントを教えていただきました。

獣医師から教わった発情予防五か条


 【獣医師から教わった発情予防5か条】

① 夜は12時間以上しっかり眠らせる(野生の鳥と同じように)

② 暖め過ぎない(成鳥なら20〜25℃、雛鳥、高齢、病気の時は25〜30℃) 

③ 恋愛対象になる物を置かない(おもちゃ、巣材など)

④ 高カロリーな餌を控え(低カロリーに)

⑤ 安全すぎる環境を作り過ぎない(少しだけストレス)

医 師 の 説 明

薬

明るい時間が長いと発情しやすい

明るい時間が長くなると発情が促されてその時間が長ければ長いほど発情が強くなる。

具体的には6時間から8時間以上明るい時間に置かれると発情のスイッチになるとのことでした。

夕方の5時から6時頃にはケージに光が全く入らないカバーなどをかけて静かな場所に置き、12時間以上の睡眠が取れる

ように寝かしてあげることが必要です。

カバーは遮光性のあるもので完全に暗くして、家族の声やテレビの音がする場所ではたとえ遮光カバーをかけていても寝か

せていることにはならないから音や生活音がなるべくしない静かな場所に移動して寝かせることが大事です。


保温し過ぎは逆効果

季節のあるところにいる温帯の鳥は気温が高くなると繁殖しやすい(春から夏にかけて繁殖する)ので、真冬でも暖房がか

かっている部屋では発情し繁殖するということ。

一年中暖かくして季節感のない飼育をしていると、一年中発情が起こるので特別に鳥が元気であるなら保温は過剰にしな

い方がよく、人と同じ環境で暮らせるようにするがのがいい。 (注:急に温度を下げてしまうと体調を崩してしまうか

もしれないので、体重を計ったり食欲などの体調管理をしながら、寒くても耐えられる丈夫な体力づくりをやりながら温度

を少しずつ下げていくことがよい。)

病気や体力が落ちている時は30度に上げて保温するようにする

それから、完全な発情期になってから温度を下げても抑制にはならないので効果はないということなので、とにかく発情さ

せないことが大事なんです。


おもちゃも恋愛対象になる

セキセイインコ
上の写真はゴーぺんさんと遊んでいるポンパですが、実は恋をしています💦

一緒にいる鳥がいる時は分けて一羽にする

見えても鳴き声を聞いても発情を促すと言うから大変。

また、求愛は鳥に限らず人に慣れているなら飼い主さんであったり、鏡やおもちゃ、止まり木やはしごなどにも求愛や発

情をする場合も・・・。

なので発情の相手になっている人の声や、スキンシップ、話しかけ過ぎにも配慮が必要です(これは大変・・・)

ケージの新聞紙などをかじるようならそれは巣材となるので紙をしかないようにする


潜れる場所は巣になる

餌入れや狭いところに潜り込むような行動があれば潜り込めないように障害物や小さめなエサ箱に換える

放鳥の時は様子を見て、カーテンの隙間・バッグや引き出し・本棚の隙間など鳥がじっとして止まっている時などは巣とみ

なしていることもあるので、そのような場所を作らないようにするなど観察も大切なんですね


食事でも発情は変わる

高カロリーの餌は発情を促進する。エサの量や内容を考え、鳥に必要な栄養分だけが取れるよう調整し体重管理をするこ

とが発情を抑えることになる


適度な刺激も必要

人に慣れている飼育環境は外敵がなくストレスを感じることがないので発情しやすくなります。

逆に言えばストレスがあれば発情が止まる可能性があります。

ケージの置き場所を定期的に変えてみたり、健康な鳥であれば試してみるのもいいそうですが、やり過ぎは体調を崩す場

合もあるので注意して行う。

まずは苦手なおもちゃをそっと片隅に置くなど工夫するといいです

セキセイインコ・三羽
明るくしている時間を適正な時間にし、高カロリーの餌やおやつはきちんと

管理してダイエットをさせること。 

恋のパートナーとみなすものを全て撤去・かまい過ぎはやめる・過保護にす

ると発情を起こしやすいので気を付ける。

私の間違った認識

 

先生の第一声『飼い方がよくないね〜』 

頭が真っ白になりました😓

病状は厳しいもので、この3日間が山とも言われました。

今までお迎えした子が大往生だったのはただ運が良かっただけでした。

羽衣セキセイは飼育するのは少し難しいよ・・・というインターネットで得た断片的な知識だけを信じ、それならおいし

いごはんにいつもあたたかい部屋を・・・と飼育してきたこと。

寝かせる時間は夜8時から9時頃に布をかけて、テレビや人の声はダダ漏れ。

餌などの飛散防止と温度管理、猫に襲われないようにとwebで誰かがしていたことや商品があることを知り、アクリル板

で囲っていた。

よかれと思っていた環境が、実は自然とかけ離れていた事に気が付きました。

でも実際は、人間の都合で一年中春のような環境を作ってしまい、ポンパに発情を繰り返させていたのです。

守っているつもりが、守れていませんでした。

先生の言葉を聞いた時、自分の知識不足を痛感しました。

闘病10日目

・ポンパの様子

発情による慢性そのう炎を患ったポンパの治療を始めて10日

3日間の峠は越せましたが、毛並みやツヤ、目に力がなく、目つきもなんだかいつもと違って輝きがない

まだまだという感じでした

・私が気をつけたこと

治療中は発情を促してしまうので声もあまりかけられず、同居していた猫たちの刺激も与えたくなかったので静かな

別室で昼間は透ける薄い布を、夕方にはしっかり暗くなる布をかけて休ませるようにしました。

保定も飲ませるのもかなり下手でしたが2週間きっちり薬を飲ませ、正しい接し方と飼育環境で鳥らしい生活をして、話し

かけたりするのはグッと堪えてやめていました。

この10日間守り気をつけたこと

🌼薬は必ず決められた量

🌼毎日体重・食事量を確認

🌼夜は完全に暗くして12時間以上寝かせる

🌼必要以上に声を掛けない

闘病24日目

ポンパ

・ポンパの様子

33g  前回から減りましたが適性体重だということでokです👍(適正体重を知っていると安心です)

・検査結果

糞便検査は菌が見えたが問題はない

そのう検査では仮足菌様運動するものが大量に見つかった

顕微鏡を見ると何か動くものが沢山😱!

ばい菌

走りまわっているのは毒素が高い菌らしく(これは菌の名前ではなくこのように動きまわる性質の菌のことです)

菌を特定しなくても対処することは明らかとのことだったので菌の種類などを特定する積極的な検査はしませんでした。

・薬

抗生剤追、全部で3種類(今回の薬相当苦い薬なので、薬をあげる時の順番を甘い薬から飲ませて、苦い薬はかわいそうだから最後に与えてね・・・とのこと。先生はいつもやさしいです。

・費用

再診療        ¥880

糞便検査      ¥550

そのう検査量      ¥1,100

内服薬・抗生剤    ¥1,100(追加抗生剤)    税込¥3,630

闘病36日目

・ポンパの様子

33g 徐々に増え、34グラムなる

・検査結果

前回そのうの中にいたあの「仮足菌様運動するもの」が姿を消していました。

糞便検査クリア

・薬

毎日朝晩2回、3種類の薬をそれぞれ一滴ずつあげていましたが、そのう用の薬だけにして1週間飲ませて様子を見る

そのう炎の薬のみ(1種類)になり、あの苦く臭い薬もなくなりました

・私が気をつけたこと

日中でもテレビの音や猫の姿が見えないようにして、近づかない、声をかけない、見に行かないを守り、日中はカゴに薄い

透け感のあるストールをかけて夕方5時には就寝させていましたが、日光浴OKだということなので、窓の外が眺められて

風を感じられる場所に移動。 日中はリビングに温度は28度くらいにちょっと低くしてみます。 過度に接触はせず規則

正しく夕方には寝かせています。

お話しや撫で撫で、ほっぺたクルクルは禁止です

・この日の状態

わたしが顔を見せると、横歩きでそばに寄ってはくるものの、「あっ!」と薬に気付き慌ててグルグル飛び回り逃げるよ

うになりました。

そろそろ保定もできるようになった私の手の中で「ギョエーギョエー」と鳴きながら必死にもがき抵抗する力も強い。

つっついてくるので、だいぶ嫌われてしまったと落ち込みますが、元気になってきたことがすごく嬉しかったです。

ポンパが元気になっても、ここからが本当のスタートでした。

再発させないために、これからは発情をコントロールしながら生活していかなければなりません。

元気に長生きしてもらうためにはたくさんことを注意深く継続しなければいけま

せんね。

今後はそのう用の薬を1週間だけ飲ませた後薬をやめて、嘔吐や口をパクパクす

るなどがなければ薬をやめて1ヶ月後に診察にくるようにと言われました

そして1ヶ月後の診察で何もなければ完治です。

「そのう炎は再発が多い病気」だそうで、「頑張っていこうね!」と励ましがと

ても心強かったです。

相変わらずお世話のためにカゴの中に手を入れると興奮して、頭と顔の羽を逆立て、目の瞳孔代わって形相がもろ興奮状態

となるので、うっかりそのまま手を入れておくと発情につながりそうでまだまだ一緒に遊べず我慢です。

💊闘病70日目

 

・ポンパの様子

そのうの薬をやめても症状が出なかったので薬をやめてひと月経ちました。

ポンパも私も規則正しく生活し精進してきました。

からだの調子は良く、さえずりよく歌い、よく食べ、羽ばたく力も戻ってきたようです。

素早く走り指を強めに突っつくのは以前とは違う。 しかし元気になったと素人目でもわかります。

ただ発情は防ぎきれず、発情しそうになるとその対象となるものは即座にカゴから出しています。

そこでいろいろと試みたのですが、「えっ?」と驚くほど

私が一番効果を感じたこと

🌟効果があったのはケージのレイアウトを変えること

吐き戻しが始まった日に配置を変えたところ、発情が落ち着きました。

個体差はありますが、試す価値はあると思います。

効果絶大でしたので、『レイアウトを変える』は超オススメです!

今は体調が良くなって嬉しいいけど、突っつく速さも力も増してホント痛い・・・。

元気になったのは一目瞭然だけど、おもちゃも取り上げて声かけもしなかったせいか、放鳥して仲良くしようとお誘いし

ても冷たい素振りで「プイッ」とこちらにこなくなってしまいました。

美味しくない薬を飲ませられたせいもあるかも知れません。

外へ出ても用心深く、メンタルの方もリハビリが必要かもしれないと少し気になりますが、信頼関係を築くにはインコは

賢く愛情深い鳥なのでなんとかなると信じて頑張ります!

ポンパ

目の輝きも羽も綺麗で元気そう

「ポンちゃん、お日様キラキラ気持ちいいね〜」

空を見ているのかな?

ごきげんだね♪ ほっぺたクルンクルンも気持ち良さそうです

ポンパ君は甘えん坊でひとが来るとすぐに寄ってきますよ

『ねね、ねえねえ・・・何か歌って!僕モノマネするから」

そんな感じかな?

空が暗くなれば静かな部屋で休ませて、朝は私と共に起きます

発情のトリガーになるものはなくし、部屋は温めすぎないようにしてごはんも普通のもの。

おいしいものはお楽しみ程度のおやつで・・・。

元気になって本当によかった。

本当に頑張ってくれました。

ダメな飼い主で辛い思いをさせてしまいました

本当にごめんね、心から謝ります。

まとめ

虹の橋を渡ったタイガーチェリーのコザクラインコは男の子で発情もありましたが、ヒナから育てた子で病院にかかった

のは一度だけでした。少し目が赤くなった時だけで19年のご長寿でした。

今回のことは先生にいろいろと指摘を受けて自分があまりにも不甲斐なく落ち込みましたが、思えばコザクラちゃんの時

は仕事が忙しく帰宅するまで電気は着かず夜になれば自動的に部屋が暗くなったし、餌にもあまりこだわりはなく、ヒー

ターも持っていなかったので人間と同じ室温でなんだか自然な環境だったな〜・・・と思い出しました。

発情したのをやめさせることは本当に大変です。

だって発情も自然な事だから・・・。

この可愛い小動物はおしりはふわふわで、ちっちゃくていい香りがして、可憐でまるで妖精みたいです

見れば見るほど愛しい・・・お茶目で、声をかけると歌を歌うし・・・。

獣医さんは「今回の病気・症状は何度も繰り返すことが多いので気をつけて頑張ってくださいね」と再びエールを送って

くれました。

フリー素材

「セキセイインコは丈夫で初心者向き。」

そんな言葉をよく目にします。

でも私は今回の経験で思いました。

お手頃でも、簡単でもありません。

一滴の出血が命取りになるほど小さな命。

お迎えするということは、その子の一生に責任を持つということなのだと痛感しました。

その子をお迎えするということは、その子の一生を担い責任を持つということ。

今回はなんとか運よく命を繋いだけれど、私の認識不足が招いたことでした。

この記録はポンパが命をかけて私に教えてくれたことです。

もし今この記事を読んでいるあなたが、不安な気持ちで検索してたどり着いたのなら、一人で抱え込まないでください。

少しでも早く鳥を診られる病院へ相談してください。

そして、あなたの大切な小鳥さんが元気になりますように。

同じように不安な思いをしている飼い主さんの役に立てたなら、こんなに嬉しいことはありません。

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